公民館の活用という選択肢

私は、この約2年間、サバイバル生活やエコビレッジ・自給自足の推進の為の活動をしてきました。その中で感じたことは、エコビレッジが“理想”と考えながら、同時に課題の多さも浮き彫りになったという事です。

例えば、共同生活へのハードルと、実際の都市から離れて暮らす事での利便性や収入(仕事)問題が代表的な課題といえます。
そういう現状を見ながらある日、自治会や公民館というどこにでもある施設が目についたのです。
実は公民館を活用すれば、即席エコビレッジ・自給自足コミュニティが簡単にできてしまうのではないかという事です。

多くの公民館にはキッチンなどの設備が整えられています。
特に高齢者は毎日自分の食事を作るという事が身体的に負担になっていることが考えられます。
その様な人たちが集まって公民館を食堂とし、当番制でみんなの食事をつくれば、それぞれの高齢者の生活負担を軽減できるだけでなく、人の交流も生まれて色んな現代社会の問題が解決される可能性があると思えるのです。
一定の若い人の力も加われば、高齢者にも喜ばれますし、運営は円滑になるでしょう。

自治会内の空いた畑を活用すれば、そこで自給自足としての即席エコビレッジとなる訳です。
ついでに、ソーラーパネルなどを公民館や畑に設置することで、電気代の節約だけでなく、災害時には備え・防災拠点となり得ます。

勿論、自然と共に生きるという意味ではやはりエコビレッジが最も理想的で目指すところと私は考えますが、助け合い社会を加速させるプロセスには多くの選択肢があることが重要です。
その為の話し合いの場などが今後増えていく事を期待したいですし、私自身も色んな形で貢献できればと思います。

松本陽介