エコビレッジ
【山梨県北杜市】キブツ八ヶ岳
地域住民とともに自然と調和した生活スタイルを実践
キブツ八ヶ岳(Kibbutz Yatsugatake)は、長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳エリアを拠点とするコミュニティです。
代表は滝沢泰平(たきさわ たいへい)さんです。彼は「代表取締られ役村長」として活動を牽引しています。
「地球人コミュニティ」をコンセプトに、地域住民や賛同者とともに自然と調和した生活スタイルを模索しています。
キブツ八ヶ岳の理念は、「地球人としての自覚をもって循環社会のモデル構築に関する事業を行い、持続可能なコミュニティ活動の推進を目的とする」というものです。
具体的には、人と人、人と自然の共生を目指し、地域貢献や、農薬や化学肥料を使わない自然農法を重視し、土壌・空気・水といった自然環境を保全することなどに努めています。
滝沢泰平さんがコミュニティ作りを始めた背景
滝沢さんがキブツ八ヶ岳のコミュニティ作りを始めた背景には、2008年のリーマンショックがありました。
まだ東京で働くサラリーマンだった彼にとってそれは衝撃的な出来事で、経済とは、お金とは何かということを深く考える機会となりました。
出回っている何の裏付けもないお金が、何かの拍子に価値が無くなった時に、例えば東京に住んでいたら何も手に入らなくなるのではないか。自分で食糧や水を確保する必要があるのではないかという思いが頭の中に湧いてくるようになったのです。
彼が実際に行動の一歩を踏み出すきっかけになった出来事が、2011年に起きた3.11でした。
彼が八ヶ岳に惹かれた理由として、この場所の景色と空気、雰囲気に一目惚れしたこと、また、自然が非常に豊かで、その中でも水源地がたくさんあり水がとても豊かであったこと、そしてさらに、この八ヶ岳エリアの歴史はあまり長くないため、そこに住んでいた人たちにはよそ者を排除するような気風がなく、なおかつ自然環境や食、精神性を大切にする人たちが集まっていたことだと話しています。
彼は「人に干渉するのも干渉されるのも苦手」と語っており、強制的なルールや統制ではなく、自然発生的な繋がりを大切にしています。
コミュニティの人々の暮らし方
このコミュニティの人々の暮らし方は、完全な共同生活ではありません。
自然豊かなこの地域に惹かれ、キブツの理念に共感して八ヶ岳エリアに移住した人々が、キブツの活動に参加しながら緩やかに繋がっています。
コミュニティメンバーの多くは、自然農法による米や野菜の栽培に深く関与しています。収穫物は自分たちで消費するだけでなく、支援者に配布されることもあります。
電気や水道は利用するものの、過度な消費を避け、シンプルでサステナブルな生活スタイルが推奨されています。
また、八ヶ岳に住んでいなくても、1年間コミュニティ体験をするメンバーも募集しており、活動に参加できます。
キブツハウス
キブツハウスは、キブツ八ヶ岳の本部として機能する施設で、会員や賛同者が集まる場所でもあります。
自然農法や環境保全活動の企画・運営のほか、ワークショップやイベントが開催されることがあります。
宿泊施設としても稼働しており、八ヶ岳に訪れる際に利用することも可能です。
今後の計画
キブツ八ヶ岳には、「エンディング・ヴィレッジ」として「みんなが安心して最期まで生きられる居場所」を作るというビジョンがあります。
みんなが安心して生きられる場所は、「心の家族」による支え合いを重視し、元気なうちから共に共同生活をしながら助け合い、年齢を重ねていっても自分が自分らしく生きることが出来る場所。現代社会で失われつつある共同体的な絆を取り戻そうとするものです。
それは、孤立や孤独死といった社会問題への応答であり、安心して死を迎えられる場を創出したいという願いが込められています。
概要
- 所在地/ 〒409-1502 山梨県北杜市大泉町谷戸5618
- 代表者/ 滝沢泰平
- 運営形態/ 一般社団法人キブツ八ヶ岳
- 公式サイト/ https://kibbutz.or.jp/
- YouTube/ https://www.youtube.com/@キブツ八ヶ岳
- お問い合わせ/
電話:■事務局0551-45-9322(平日14時〜16時) ■宿泊施設070-4115-3925
Mail:https://kibbutz.or.jp/#contact